「制作」と「製作」の違い/映画業界特有の区別法も併せて解説

「制作」と「製作」は混同されることの多い言葉ですが、それらが意味するところは全く異なります。また映画業界では独自に「制作」と「製作」を使い分けています。このページでは、これら「制作」と「製作」の違いをシンプル&詳しく解説しています。

「制作」と「製作」の違い、最大のポイントはここ!

一般的に用いられる「制作」と「製作」の違い

  つくるもの 特徴
制作 絵画、音楽、映画、ドラマなど芸術作品 個人の才能に依存する
製作 器具、工業製品、精密機械 製造工程をマニュアル化できる

映画業界特有の「制作」と「製作」の違い

  担当業務 特徴
制作 シナリオ、撮影、演出等 アーティストが関わっている
製作 セット設営、衣装、小道具、資金調達、宣伝・配給 裏方、及びビジネス実務



Sponsored Link


一般的に用いられる「制作」と「製作」の違いを詳しく解説

ともに「作」という字を含み「せいさく」と発音する二つの言葉「制作」と「製作」。その違いを明確に説明できる人は少なく曖昧な使われ方をされることの多い言葉ですが、上にまとめたように整理してみればいたって簡単に区別がつきます。

一般的に用いられる「制作」

「制作」とは芸術作品など創造性が求められる作品をつくる場合に用いられる言葉です。

具体例として上には「絵画、音楽、映画、ドラマ」を挙げましたが、これら以外にも書、工芸品、著作物、Webサイトデザインなどの創作物全般をつくることも意味しています。

なお、映画に関してだけは映画業界特有の商慣習の中で、「制作」と「製作」が明確に使い分けられています。映画業界特有の使い分けについては、以下の章で説明いたします。

一般的に用いられる「製作」

機械メーカーや町工場などの多くが「〇〇製作所」という社名を名乗っているケースをご存知かと思います。

機械メーカーや町工場などの、いわゆる「ものづくりの現場」で製造されている器具、工業製品、精密機械などをつくることを「製作」といいます。

「制作」との大きな違いは、「制作」が個人の才能に依存しているのに対して、「製作」は製造工程をマニュアル化することで多くの人がものづくりにたずさわり、量産体制を構築できる点にあります。

映画業界特有の「制作」と「製作」の違いを詳しく解説

映画は芸術作品のため映画をつくることは「制作」ですが、絵画や工芸品などと異なり大人数が組織をつくり複雑な工程を経て完成する映画は、工程が「制作」と「製作」に分類されています。以下にその分類をご説明します。

映画業界特有の「制作」

映画が作られる工程の中で、映画の創作にかかわる部分。具体的には、シナリオ、撮影、演出、音楽など、いわゆるアーティストと呼ばれる人が担当する工程を「制作」と呼びます。

創作物・芸術作品としての映画がつくられる工程が「制作」に分類されます。

映画業界特有の「製作」

映画にはアーティストとはカテゴライズされない人々も大勢関わっています。撮影セットの設営や衣装や小道具の準備、俳優へのメイク担当の仕事は「製作」に分類されています。

また、巨額の予算を必要として、なおかつ費やした経費を興行収入によって回収するというビジネスとしての側面をも兼ね備えた映画には、ビジネス実務者も多く携わっています。

資金調達にはじまり、マーケティング、宣伝、配給に至る主にお金にかかわる一切も「製作」です。

映画業界特有の「制作」と「製作」使い分けの具体例

『トイストーリー』などのCGアニメで有名なピクサー社。同社がかかわっている作品は、以下のように役割分担が表示されています。

制作:ピクサー(創作物としての映画作品を完成させるまでの実作業)
製作:ディズニー(作品に出資し、出資を回収すべく配給・宣伝を行う)

「制作」と「製作」の違いまとめ

いかがでしたか?言葉の違いを知らないままでいると、その使い分けが実に悩ましい「制作」と「製作」という二つの言葉。

こうして整理してみると実はシンプルな違いが見えてきたかと思います。

ただし、上に述べた分類はあくまでも最も基本的な分類で、実際にはものづくりの現場の状況に応じてさらに微妙な使い分けがあるようです。

しかし、まずは基本さえ理解できていれば実生活の中で大きな支障はないかと思います。このページによって「制作」と「製作」の違いの基本的な概念をご理解いただければ幸いです。




Sponsored Link




Sponsored Link