「ふりがな」と「よみがな」の違いはその目的と対象にある

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振り仮名(ふりがな)と読み仮名(よみがな)。ともに漢字の読み方をひらがなやカタカナで示す仮名文字のことです。

これら二つの言葉の持つ機能は同じですが、その機能の目的と対象は異なります。本記事では、振り仮名(ふりがな)と読み仮名(よみがな)の違いを、目的と対象の相違点を軸にしてまとめています。

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「ふりがな」と「よみがな」の違いを理解する2つのポイント

  1. ふりがなの目的は読書補助、読み間違えても問題がない場合に使う。
  2. よみがなの目的は読み間違い防止、氏名登録等で読み間違いが許されない場合に使う。
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振り仮名(ふりがな)の目的は漢字を読みこなせない読者層の読書補助

振り仮名(ふりがな)とは、印刷物などで漢字のそばに示すことでその漢字の読み方を読者に伝えることが目的です。

縦書きの印刷物の場合、多くは漢字の右側に。横書きの印刷物の場合は、漢字の上に漢字本体よりもやや小さい活字で印刷されます。

印刷物などに振り仮名(ふりがな)が頻繁に使用されるようになったのは出版が盛んになった明治に入ってからのこと。

出版物を求める読者が急増するその一方で、現在よりも漢字の識字率が低かった明治時代。多くの漢字を読みこなせない読者層の読書補助として振り仮名(ふりがな)は誕生しました。

ちなみに明治から先の大戦まで、書籍、雑誌、そして新聞にいたるまで、すべての出版物には振り仮名(ふりがな)が印刷されていたのだそうです。

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読み仮名(よみがな)の目的は漢字を正確に読むため

振り仮名(ふりがな)の目的が漢字を読みこなせない読者層のために開発されたものだったのに対して、読み仮名(よみがな)は漢字をしっかりと読める知識層も対象としています。

人名に用いることが出来る漢字は種類が厳しく限定されている一方で、その読み方には規定等一切のルールはありません。どんな読み方も自由です。

読み方が自由なため、どれほど学識の高い人といえども読めない漢字による人名が生じる場合が少なくありません。しかし人名の読み方は時に間違いが許されません。

とりわけ役所に提出する書類。金融機関に提出する書類。それらに記載される人名は、漢字はもちろんのこと読み方も間違いは一切認められません。

そのような場合、間違いを避ける目的で使われるのが読み仮名(よみがな)なのです。

振り仮名(ふりがな)と読み仮名(よみがな)の違いまとめ

振り仮名(ふりがな)と読み仮名(よみがな)の違い。その機能はほぼ同じです。ともに漢字の読み方を示す仮名文字を意味します。

しかし、その目的と対象の点で大きく異なっているのです。

以下に、振り仮名(ふりがな)と読み仮名(よみがな)の違いを一覧形式にしてまとめますので、参考にしていただければ幸いです。

 振り仮名(ふりがな)読み仮名(よみがな)
目的読書補助漢字の読み間違い防止
状況読み間違えても差し支えない場合読み間違いが許されない場合
対象漢字を読みこなせない読者層漢字を読みこなせる知識層も含む
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