「薄力粉」「中力粉」「強力粉」「小麦粉」の違いは次の通りです。
- 【薄力粉】たんぱく質・グルテンの最も少ない小麦粉のこと。
- 【中力粉】薄力粉と強力粉の中間的な性質を持つ小麦粉のこと。
- 【強力粉】たんぱく質・グルテンの量が多く、粘性や弾力性が豊かな小麦粉のこと。
- 【小麦粉】小麦の種子をひいた粉のこと。
このページでは、「薄力粉」「中力粉」「強力粉」「小麦粉」、それぞれの違いについてさらに詳しく解説しています。
「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の違いと見分け方
「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の違いは、水を加えたときの粘性や弾力性です。
この粘性と弾力性は、たんぱく質・グルテンの量によって異なります。
以下では、「薄力粉」「中力粉」「強力粉」それぞれの特徴をまとめています。
【薄力粉】たんぱく質・グルテンの最も少ない小麦粉のこと。
「薄力粉」はたんぱく質・グルテンの最も少ない小麦粉です。
原料は軟質小麦で、主な産地はアメリカです。
用途としては、食感が軽い、柔らかい料理に適しています。
「薄力粉」を用いる主な料理 クッキー、ケーキ、天ぷら、唐揚げ |
「薄力粉」は粒がきめ細かく、触るとさらさら、しっとりしていて、つまむと固まりやすい性質があります。
そのため、調理に使う場合は、ふるいにかけることでダマのない均一な状態を保つことができます。
【薄力粉】蛋白質・グルテンの最も少ない小麦粉。粘り気が弱く、ケーキなどに使う。
三省堂「大辞林」
【中力粉】「薄力粉」と「強力粉」の中間的な性質を持つ小麦粉のこと。
「中力粉」は「薄力粉」と「強力粉」の中間的な性質を持つ小麦粉です。
原料は中間質小麦で、主な産地はオーストラリアです。
用途としては、食感が柔らかすぎず、硬すぎない料理に適しています。
「中力粉」を用いる主な料理 うどん、パスタ、ラーメン、たこ焼き、お好み焼き |
家庭料理で使われる機会が少なく、お店にもあまり並んでいませんが、「薄力粉」と「強力粉」を混ぜることで自作することが可能です。
【強力粉】たんぱく質・グルテンの量が多く、粘性や弾力性が豊かな小麦粉のこと。
「強力粉」はたんぱく質・グルテンが多く、粘性と弾力性に富んだ小麦粉です。
原料は硬質小麦で、主な産地はアメリカ、カナダです。
用途としては、食感がもちもちとした料理に適しています。
「強力粉」を用いる主な料理 パン、ピザ生地、パスタ、中華麺、マカロニ、餃子の生地 |
「強力粉」は粒が大きくやや粗め、触るとややコシがあり、つまんでも固まりにくい性質があります。
ただし、調理に使う場合はダマにならないように、しっかり混ぜるなど注意する必要があります。
【強力粉】蛋白質・グルテンが多く、粘り気の強い小麦粉。パンやマカロニに用いる。
三省堂「大辞林」
自家製のパスタやマカロニを作る場合、一般的には「強力粉」を使用しますが、より本格的な生パスタなどを作る場合は、「デュラムセモリナ粉」という小麦が適しています。
「デュラムセモリナ粉」はデュラム粉を粗びきした黄色い粉で、「強力粉」よりも粘性と弾力性が豊かな硬質小麦のため、さらにコシのあるパスタやマカロニを作ることができます。
【小麦粉】小麦の種子をひいた粉のこと。
「小麦粉」は小麦の種子をひいた粉のことです。
種類は大きく分けて「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の3つで、たんぱく質やグルテンの割合で区別されます。
【小麦粉】小麦の種子をひいた粉。グルテンの量によって強力粉・薄力粉に分けられる。うどん・麩(ふ)・パン・菓子などに加工する。メリケン粉。
三省堂「大辞林」
「薄力粉」「中力粉」「強力粉」「小麦粉」の違い、まとめ
「薄力粉」「中力粉」「強力粉」「小麦粉」の言葉の違い、おわかりいただけましたでしょうか。
このページの最後にもう一度、それぞれの違いのポイントを以下にまとめますので、おさらいにご活用ください。
- 【薄力粉】たんぱく質・グルテンの最も少ない小麦粉のこと。
- 【中力粉】薄力粉と強力粉の中間的な性質を持つ小麦粉のこと。
- 【強力粉】たんぱく質・グルテンの量が多く、粘性や弾力性が豊かな小麦粉のこと。
- 【小麦粉】小麦の種子をひいた粉のこと。