「下駄」「草履」「雪駄」「草鞋」の意味の違いと使い分け方

「下駄」「草履」「雪駄」「草鞋」の意味の違いは次の通りです。

  • 【下駄】(げた)木製の台に穴を3つ開けて鼻緒を通した履物。
  • 【草履】(ぞうり)底が平らで歯がなく鼻緒のついた履物。
  • 【雪駄】(せった)竹皮で作った「草履」の裏に皮をつけた履物。
  • 【草鞋】(わらじ)「草履」よりも足に密着した形状の履物。

このページでは、「下駄」「草履」「雪駄」「草鞋」、それぞれの違いと使い分け方についてさらに詳しく解説しています。

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【下駄】(げた)木製の台に穴を3つ開けて鼻緒を通した履物。

「下駄」は木製の台に穴を3つ開けて鼻緒を通した履物です。

多くは台の底に歯と呼ばれる突起物が2枚ついていますが、1枚歯のものや歯のないサンダルのような形もあります。

かつて洋靴が普及するまでは一般的な履物として「草履」並びに「下駄」が用いられていましたが、現代では浴衣や和装に合わせて履くことがほとんどです。

「下駄」には以下のようなさまざまな種類があります。

  • 足駄(あしだ):歯を台に差し込む構造のもの。歯が高めのため、江戸時代の雨天時によく履かれていた。
  • ぽっくり下駄:逆台形でやや高めのもの。吉原の花魁や舞妓、一般の少女の履物。
  • 駒下駄:雨天に限らず履ける日和下駄として、明治以前に最も一般的に履かれていた。
  • 鉄下駄:木製ではなく鉄で作られたもの。
  • 一本歯:天狗下駄とも呼ばれる。山の中で修行僧などが主に履いた。

【下駄】木製のはきもの。下面に歯をくりぬいた台に三つの穴をあけて鼻緒をすげ、足指をかけてはく。歯は多くは二枚で、差し込む方式のものもある。

三省堂「大辞林」
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【草履】(ぞうり)底が平らで歯がなく鼻緒のついた履物。

「草履」は底が平らで鼻緒のついた履物です。

昔は藁や竹皮で編んだものでしたが、現代ではビニールやゴムで作られたものもあり、洋服と合わせてカジュアルに用いる夏の履物です。

また、近年では室内履きとして布で作られたものもあり、「布草履」と呼ばれます。

日本の伝統的な意味合いでの「草履」は、「下駄」よりも改まった格式のある履物で、フォーマルな場面で使用されます。

正装で用いられるような高級な「草履」は靴底を重ねて厚みを出していて、「何枚草履」などと呼ばれます。

【草履】鼻緒のついた平底の履物。藁(わら)・藺(い)・竹皮などを編んだもの、ビニール・ゴム製などのものがある。

三省堂「大辞林」
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【雪駄】(せった)竹皮で作った「草履」の裏に皮をつけた履物。

「雪駄」は「草履」の一種で、竹皮で作った「草履」の裏に皮をつけた履物です。

広義の意味では「雪駄」を「草履」と呼ぶのは間違いではありませんが、「草履」と区別する場合、「雪駄」の一番の特徴は防水機能の有無です。

「雪駄」は裏面に皮がついているため防水機能が高く、湿気を通しにくい作りになっています。

のちには皮の上のかかと部分に金具を打ちつけ、より傷みにくく丈夫になりました。

一説によると、千利休が作ったとされています。

考案の経緯は、水を撒いた地面で履くため、積雪時に「下駄」では歯に雪が詰まるため、などといわれています。

現代では、皮の材質によって以下のようなさまざまな種類に分けることができます。

  • 革底:昔からある伝統的なもので、高級感がありフォーマルな場面で履かれる。
  • サンド底:軽量で柔らかく、室内履き向き。
  • ウレタン底:摩耗や水に強く、日常の外出時などに最適。
  • タイヤ底:水に強く、滑りにくいため、お祭りなどで履かれる。

そのほかにも、表側は竹皮だけでなく、い草や畳み柄のビニール素材など、さまざまな素材が用いられています。

また、現代では男性が着物に合わせて履くことが多く、皮と金具の加工という条件が含まれていない商品でも「雪駄」という呼称で男性の履物として販売されている場合もあります。

【雪駄・雪踏】竹の皮の草履の裏に獣の皮をつけた履物。千利休が作って雪中で用いたのに始まるという。のちには、皮の上に金物を打ちつけた。せきだ。せちだ。

三省堂「大辞林」

【草鞋】(わらじ)「草履」よりも足に密着した形状の履物。

「草鞋」は藁で編んだ作りで、「草履」よりも足に密着した形状で、長距離歩行を目的に使われた履物です。

藁で編まれている点は「草履」と同じですが、形状はやや異なり、外見には以下のような特徴があります。

  • 鼻緒の位置が履物の先端にあり、履くと足の指が直接地面につく。
  • 鼻緒とは別に前部から長い緒が出ていて、これを側面の複数の輪に通して足の甲や足首に巻きつけて縛る。

「草履」に比べて着脱に手間は掛かりますが、足に密着した形状のため非常に歩きやすく、昔は登山や旅行などの長距離歩行の必需品として用いられました。

基本的には消耗品で使い捨て前提ですが、道がほとんど舗装されていなかった頃は、歩くことで地面の土が藁の隙間に入り、それが摩擦消耗の軽減になっていました。

現代の舗装された道では摩耗が著しく、ほとんど使用されることはありません。

ただし、現在も伝統行事のお祭りなどの衣装の1つとして履かれるほか、登山用品店などでは実用品として販売されています。

【草鞋】藁で編んだ、ぞうりに似た履物。爪先の長い緒を緑の乳(ち)に通してはく。

三省堂「大辞林」

「下駄」「草履」「雪駄」「草鞋」の意味の違い、まとめ

「下駄」「草履」「雪駄」「草鞋」の言葉の違い、おわかりいただけましたでしょうか。

このページの最後にもう一度、それぞれの違いのポイントを以下にまとめますので、おさらいにご活用ください。

  • 【下駄】木製の台に穴を3つ開けて鼻緒を通した履物。
  • 【草履】底が平らで歯がなく鼻緒のついた履物。
  • 【雪駄】竹皮で作った「草履」の裏に皮をつけた履物。
  • 【草鞋】「草履」よりも足に密着した形状の履物。