「砂糖」「上白糖」「グラニュー糖」「三温糖」の意味の違いは次の通りです。
- 【砂糖】ショ糖を主成分とする甘味料。
- 【上白糖】結晶化したショ糖に転化糖を加えて作られる甘味料。
- 【グラニュー糖】ショ糖の結晶が最も細かい精製糖の甘味料。
- 【三温糖】グラニュー糖などを作る際に精製した糖蜜をカラメル化した甘味料。
このページでは、「砂糖」「上白糖」「グラニュー糖」「三温糖」、それぞれの違いと使い分け方についてさらに詳しく解説しています。
このページの目次
【砂糖】ショ糖を主成分とする甘味料。
「砂糖」はショ糖を主成分とする甘味料で、原材料はサトウキビ、テンサイ(サトウダイコン)などです。
大きく分けて白色と茶色の2種類の色があり、また製法によって呼び名が異なります。
製法による分類は大きく分けて「含蜜糖」と「分蜜糖」の2種類です。
「含蜜糖」
含蜜糖は原料を煮詰めて作った糖蜜をそのまま結晶化させたものです。
一般的な「砂糖」の製造過程でおこなわれる分離作業をしないため、原料の本来の風味が残っているという特徴があります。
主な含蜜糖は黒砂糖、和三盆、メイプルシュガーなどです。
「分蜜糖」
分蜜糖は原料を煮詰めて作った糖蜜を分離して精製したものです。
一般的な「砂糖」はほとんどこの分蜜糖にあたります。
主な分蜜糖は上白糖、グラニュー糖、三温糖などです。
【砂糖】蔗糖(しょとう)を主成分とする代表的甘味調味料。サトウキビ・サトウダイコンなどから、白色の水に溶けやすい結晶として得られる。
三省堂「大辞林」
【含蜜糖】原料の糖汁から不純物をのぞいた程度で煮つめて結晶させた、糖蜜成分を含んだままの砂糖。白下糖・赤砂糖・黒砂糖など。
三省堂「大辞林」
【分蜜糖】糖蜜成分を分離して製造した砂糖。
三省堂「大辞林」
【上白糖】結晶化したショ糖に転化糖を加えて作られる甘味料。
「上白糖」は結晶化したショ糖に転化糖を加えて作られる甘味料です。
転化糖を加える前の状態が「グラニュー糖」で、転化糖を加えると「上白糖」になります。
転化糖とは、ショ糖を果糖およびブドウ糖に加水分解した甘味料のことです。吸湿性があるため、「砂糖」が結晶化しないようにすることができます。
そのため、転化糖を含む分ショ糖の純度は下がりますが、結晶は細かくしっとりとした質感になります。
日本で最も利用されている「砂糖」は「上白糖」で、ほぼ日本のみで利用されているといわれています。
甘みにクセが少ないため、幅広い料理に使用できます。
【上白糖】結晶の細かい上質の白砂糖。甘みが強く、しっとりとした感じのもの。上白。三盆白。
三省堂「大辞林」
【グラニュー糖】ショ糖の結晶が最も細かい精製糖の甘味料。
「グラニュー糖」はショ糖の結晶が最も細かい精製糖の甘味料です。
数ある「砂糖」のうちショ糖の純度が最も高く、転化糖をほとんど含まないため、「上白糖」に比べて結晶が大きくサラサラしています。
世界的に最も使用されている「砂糖」は「グラニュー糖」です。
クセのない甘さで、焦げつきにくいため、ケーキや焼き菓子などに向いています。
また、非常に溶けやすい性質があるため、コーヒーや紅茶に「砂糖」を入れる場合は「グラニュー糖」が適しています。
【グラニュー糖】精製糖の一。ざらめ糖のうち結晶の最も細かいもの。糖分は九九.八パーセント以上。コーヒー・紅茶などに使用。
三省堂「大辞林」
【三温糖】グラニュー糖などを作る際に精製した糖蜜をカラメル化した甘味料。
「三温糖」は「グラニュー糖」などを作る際に精製した糖蜜をカラメル化した甘味料です。
煮つめてカラメル化する際に焦げるため、色が茶色になります。
転化糖が多く加えられている分、「上白糖」に比べて甘みが強く、コクや香ばしさがあります。
用途としては、照り焼きや煮物などの和食に使われることが多いです。
わらび餅やきな粉餅などのお菓子にも向いています。
【三温糖】車糖(くるまとう)の一つ。中白糖(赤砂糖)よりも純度が低く灰分の多い黄褐色の砂糖。煮物やつくだ煮などに用いる。
小学館「日本国語大辞典」
「砂糖」「上白糖」「グラニュー糖」「三温糖」の意味の違い、まとめ
「砂糖」「上白糖」「グラニュー糖」「三温糖」の言葉の違い、おわかりいただけましたでしょうか。
このページの最後にもう一度、それぞれの違いのポイントを以下にまとめますので、おさらいにご活用ください。
- 【砂糖】ショ糖を主成分とする甘味料。
- 【上白糖】結晶化したショ糖に転化糖を加えて作られる甘味料。
- 【グラニュー糖】ショ糖の結晶が最も細かい精製糖の甘味料。
- 【三温糖】グラニュー糖などを作る際に精製した糖蜜をカラメル化した甘味料。