「不要」「不用」の意味の違いと使い分けの例文

「不要」「不用」は、どちらも「必要がないこと。なくても支障をきたさないこと」ですが、以下のような違いがあります。

  • 不要:必要ない。要るか要らないかで考えて「要らない」
  • 不用:役に立たない。使えるか使えないかで考えて「使えない」

このページでは「不要」「不用」の違いについて、詳しい意味と具体的な使い方とともにわかりやすく解説しています。

「不要」「不用」の意味と例文

まず、「不要」「不用」の辞書での意味を確認しておきましょう。

【不要】
 必要がないこと。不必要。

【不用】
1.使わないこと。
2.役に立たないこと。

出典:『ハイブリッド新辞林』

なんとなく違いはわかりますが、これだけでは適切に使い分けをするのは難しいですね。以下でより詳しい意味や例文を見ながらそれぞれの違いを確認していきましょう。

「不」「要」「用」の漢字の意味

言葉の意味を知るときには、漢字の意味を知るとよりわかりやすくなりますので一つ一つ見ていきたいと思います。

まずは、「不要」「不用」のどちらにも使われている「不」からです。「不」は、学校の漢文の授業で勉強したことがあるのではないかと思いますが、「打消し」の意味を持っています。

「不」が打ち消しを表すようになった経緯には諸説あります。一つは、「不」は丸くふくらんだ花のつぼみを表しており、ふくらむ→膨張する→割れるというイメージから、意見が分裂して判定が打ち消されるときに使われるようになったというものです。

もう一つは、物事に対して反対の気持ちを表すときに、頰をふくらませてプーといった音を出すことから、それに近い音を持つ「不」が打ち消しを表すときに用いられるようになったというものです。

次に「要」ですが、上側にある「西」のような文字は体の中心に両手を当てた様子で、下の文字は女性を表しています。つまり、これは女性が腰に手を当てて立っている様子です。腰は人の身体の中央に位置し、重要な部分でもあることから「最も大切」という意味を持つようになりました。

「用」は、長方形の板とそれを貫いた棒の様子から作られた文字です。板に棒で穴をあけて通すことから「貫き通す」という意味を持っています。そこから更に、力や道具の働きを「最後まで使う」という意味も持つようになりました。

では、それぞれの漢字の意味がわかったので、「不要」「不用」について詳しく見ていきましょう。

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「不要」「不用」の違いと例文

「不要」は、それぞれの漢字の意味を組み合わせると「打消し+最も大切」となります。つまり、「不要」は最も大切なものやことではない、大切ではないからもう必要ないという意味になります。

「不用」は「打消し+最後まで使う」となり、もう使えない、役に立たないという意味です。

例文を見ながら、この意味の違いをしっかり確認していきましょう。下の例文では「不要」「不用」のどちらも使うことができますが、意味はかなり違います。

・不要品/不用品を処分することにした。
・その仕事に専門的な知識は一切不要/不用だった。

「不要品」は、自分にとっては必要のない物ですが、まだ使うことはできるような状態の物です。一方で「不用品」は、もはや使うことのできない役に立たない物で、壊れているような状態の物を指します。

「不要品」はフリーマーケットに出したり寄付したりすることができますが、「不用品」はゴミとして捨てたり廃品回収に出したりすることになります。

もう一つの例文の「専門的な知識は不要」のほうは、専門的で高度な知識は求められない一般的な仕事というような意味です。でも、同じ文で「不用」を使うと、専門的な知識を持っていることがむしろ無駄だと思われるような仕事で、その仕事を見下しているようなニュアンスが感じられます。

では次に、「不要」「不用」のどちらか一方しか使えない場合の例文も見ておきましょう。以下のような場合には、「不要」しか使えません。

・不要不急の外出は控えましょう。
登録不要でご利用いただけます。

「不要不急」とは、どうしても必要というわけでもなく、急いでする必要もないことという意味なので「不要」を使います。また「登録不要」は、登録をしなくても使うことができるという意味なので、これも「不要」を使います。

次に、「不用」しか使えない例文には以下のようなものがあります。

被害を受けて不用となった建物は、早急に解体しなければならない。
・専制的な王は、自分の意に沿わない者はみな不用な人材とみなしていた。

一つ目の例文は、使い続けることのできない状態になった建物を意味しているので「不用な建物」としなければなりません。また、「不用な人材」は、自分の思い通りに動かいな者たちを役立たずだと考えられていたという意味なので「不用」を使います。

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「不要」「不用」の違い、まとめ

「不要」「不用」の違いと正しい使い分け方、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。正しく使い分けなければ誤解を生む場合もあるので、きちんと使い分けができるようにしておきましょう。最後にもう一度、正しい使い分けのポイントを以下に記します。頭の中の整理にお役立てください。

  • 不要:必要ない。要るか要らないかで考えて「要らない」
  • 不用:役に立たない。使えるか使えないかで考えて「使えない」