「最後」と「最期」の違いと使い分け用例

「最後」と「最期」。同じ読み方をするこれら二つの言葉は、意味がはっきりと区別されているため違いのポイントさえつかめば使い分けは簡単な異字同訓の言葉です。このページでは「最後」と「最期」の違いを理解するポイントをお伝えしています。

「最後」と「最期」の違いを理解する3つのポイント

  1. 【最後】順番の中のもっとも後
  2. 【最期】死に際、滅亡の時
  3. 【注意】「最後」にも「最期」の意味が含まれている

用例で理解する「最後」と「最期」の違い

「最後」は順番をあらわす言葉

【最後】もっとも後、最終、終末、臨終、死、最期

「最期」という言葉が主に生命の終わりをあらわすことに特化した言葉であるのに対して「最後」という言葉はほぼあらゆることの終わりを表す言葉です。

そして終わりがあるということは始まりがあります。始まりを表す言葉が「最後」の反対語でもある「最初」です。

「最後」はまた、残りの一人(一つ)を表す言葉としても用いられ映画のタイトルなどによく使われています。

以下に「最後」という言葉が用いられている具体的な用例を集めてきました。どのような時に「最後」が使われるのか、用例をご覧になれば大体の判断はつくかと思います。

【最後の用例】最後の手段、最後の電車、最後の審判
【映画タイトルの用例】最後のジェダイ、最後の海賊、最後の騎士王

 

【コラム】「最後」には「最期」の意味も含まれています。普段はあまり使われない言葉ですが、熱心な仏教徒が亡くなる間際に十度念仏を唱える「最期の十念」という言葉は「最後の十念」と表記されることがあることからも、「最後」には「最期」の意味も含まれていることがおわかりいただけると思います。

「最期」は死に際をあらわす言葉

【最期】いまわのきわ、いのちが終わるとき、臨終

「最期」の「最」は「しめくくる」ことをあらわし「期」は人生をあらわしています。そして「人生をしめくくる」タイミングが亡くなる間際であることから「最期」と言います。

「最期」という言葉は主に命が終わる間際をあらわす言葉として用いられますが、国や文明の滅亡をあらわす言葉として使われる場合もあります。

なお「最期」=「死亡」ではありません。死亡の直前のタイミングが「最期」です。「最期」=「死亡」であったら「最期の言葉」という表現は成り立たなくなってしまいます。亡くなった人は言葉を話せませんからね。

以下に、「最期」の用例をまとめました。

【最期の用例】最期の言葉、最期を迎える、帝国の最期

「最後」と「最期」の違い、まとめ

「最後」と「最期」の違いをお分かりいただけましたでしょうか。「最後」と「最期」の違いを理解するポイントを、最後にもう一回まとめてさせていただきます。

  1. 【最後】順番の中のもっとも後
  2. 【最期】死に際、滅亡の時
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