「作る」「造る」「創る」の違いは?使い分けの例文と練習問題

「作る」「造る」「創る」は、どれも「つくる」と読み「材料・素材に手を加えて、もとと違った新しいものにしたり、完成させた状態にしたりする」ことですが、以下のような違いがあります。

  • 作る:人が手を加えてつくる。※広く一般的に使われる。
  • 造る:大規模なものや抽象的なものをつくる。
  • 創る:新しくはじめてつくる。※法令、公用文書、新聞などでは使われない。

このページでは「作る」「造る」「創る」の違いについて、詳しい意味と具体的な使い方とともにわかりやすく解説しています。

Advertisement(広告)

「作る」「造る」「創る」の意味と例文

まず、「作る」「造る」「創る」の辞書での意味を確認しておきましょう。

つくる【作る・造る】
ある力を働かせて、新しい物事・状態を生みだす。まとまった形のあるものにする。

1.材料・原料・素材などを用いたり、それに手を加えたりして、まとまりのあるものや意味のあるものに仕上げる。建物・器具・物質・芸術作品などを製造・製作する。
2.㋐農作物などを、世話したり力を注いだりして、育てあげる。㋑土地を耕す。
3.いままで存在しなかったものを新しく生じさせる。
3.意図的に工夫して、形・状態を現出する。わざとそのようなようすをする。
4.(「時をつくる」の形で)雄鶏が、ある時刻に声高に勇ましく鳴く。
5.囲碁で、双方の地(じ)を数えやすくするために盤面を整理する。
6.罪や功徳のもととなることをする。

出典:『大辞泉』

多くの辞書で「作る」「造る」は一つの項目で説明されています。しかし、使い分けについて詳しくは説明されていません。また八種類の辞書で調べましたが「つくる」の項目で「創る」を説明している辞書は一つしかありませんでした。

その理由や「作る」「造る」「創る」の意味の違いや使い分け方について、以下で例文を示しながらより詳しく説明していきます。

「作」「造」「創」の漢字の意味

言葉の意味を知るときには、漢字の意味を知るとよりわかりやすくなりますので一つ一つ見ていきたいと思います。

まずは、「作」からです。右側にある「乍」は木の枝を曲げて垣根をつくっている様子です。そこに人を表す人偏がついて、人が手を加えて何かをつくるという意味を表すようになりました。

次に「造」ですが、右側にある「告」は牛の角につける留め木を表しており、くっつけるという意味を持っています。そこに足の動作を表す部首がついて、ある場所まで届けてくっつける、材料をくっつけ合わせてつくるという意味になりました。

「創」は、「倉+刂」からできています。「刂」はもともとは「刅」という字で、刀を表しています。「倉」は穀物をしまうための倉庫の形から作られた漢字で、しまい込むや奥深いという意味があります。「刀」と「倉」でできている「創」は深く切り込みを入れることです。素材に切り込みを入れるのは工作の最初の段階で行う作業であることから、初めて作り出すという意味を持っています。

では、このような漢字の意味の違いを踏まえながら「作る」「造る」「創る」の意味と使い方の違いを例文を見ながら確認していきましょう。

Advertisement(広告)

「作る」の意味と例文

「作る」は「作る」「造る」「創る」の中で、最も広く一般的に使われる漢字です。「作」は「人が手を加えて何かをつくる」という意味だと説明しましたが、それはどんなものをつくるときにも必要な行為ですよね。そのため「作る」は様々な場面で使うことができます。例文を見てみましょう。

・母はいつもおいしい夕食を作ってくれる。
・いい加減な作り話にだまされてしまった。
・その少年は最年少で世界記録を作った。

「夕食」のように材料を加工して形のある物をつくるときに「作る」が使われることはわかりやすいのではないかと思います。そのほかにも、頭の中でつくる「話」や「世界記録」のような抽象的なものの場合にも「作る」を使うことができます。

Advertisement(広告)

「造る」の意味と例文

「造る」は、「作る」よりも使う場面が制限されます。「造」には「ある場所まで材料を届けてくっつける」という意味があることから、材料を運んで準備して具象的な物をつくる場合に用います。「作る」のように頭の中でつくったり、抽象的なものをつくる場合には使えません。例文を見てみましょう。

・大型船を造る技術が既にその当時にあったことは驚きだ。
・東京都心に日本庭園を造る計画があるらしい。
・1929年に日本初の本格ウイスキーが造られた。

「造る」は、「大型船」のように大規模な物を工業的につくる場合に用いられます。船のほかにも、テレビや自動車のような機械製品、ビルやダムのような建造物の場合にも「造る」を使います。また、庭園や公園も大規模ですから「造る」です。

「ウイスキー」は一本の飲み物だけを考えると大規模なイメージはありませんが、醸造所を建てて長い時間をかけて熟成してつくられるものなので「造る」を用います。ウイスキーに限らず酒やビールなどの酒類を仕込む場合には「造る」です。

「創る」の意味と例文

「創る」は、辞書では取り上げられていないと書きましたが、その理由は「創」が常用漢字ではないためです。常用漢字とは文化庁によって定められた、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すものです。常用漢字でないものは法令、公用文書、新聞、雑誌、放送などでは使われません。そのため「創る」は「作る」で代用されたり「つくる」とひらがなで書かれることがあります。

とは言え、「創る」が不要なわけではありません。「創る」にはその漢字でしか伝えられない意味があるので確認しておきましょう。「創」には「初めてつくり出す」という意味があることから、「創る」も新しい物事を生み出す場合に用いられます。

・宇宙は神が創ったものだと考える人もいる。
・画期的な新製品を創ろうと努力している。
・子どもと創るアート&クラフトの会を開催する。

「天地創造」とも言うように、神様と世界の始まりを関連付けて言うような場合には「創る」がしっくりきます。また「新製品」や「アート」のように新規性や芸術性を強調したい場合には、あえて「創る」が使われたりします。

「新製品を作る/造る」「子どもと作る」のように書いてもいいのですが、「創る」が使われていたほうが創造性や独自性が感じられませんか。「創る」は常用漢字ではないからこそ、伝えたい意味を反映させるためにあえて選んで使われるものと言えます。

Advertisement(広告)
Advertisement(広告)

「作る」「造る」「創る」の練習問題

ここまでの説明で「作る」「造る」「創る」の違いがわかったと思いますので、最後に練習問題をしてみましょう。

以下の場面に合うように「作る」「造る」「創る」を選んでください。答えは、記事の一番最後にあります。

①当選したら幸せな未来を「つくる」ことを約束します。
②辛い時でも笑顔を「つくれば」元気が出てくるものだ。
③来年こそ自分の会社を「つくる」ぞ!
Advertisement(広告)

「作る」「造る」「創る」の違い、まとめ

「作る」「造る」「創る」の違いと正しい使い分け方、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。最後にもう一度、正しい使い分けのポイントを以下に記します。頭の中の整理にお役立てください。

  • 作る:人が手を加えてつくる。※広く一般的に使われる。
  • 造る:大規模なものや抽象的なものをつくる。
  • 創る:新しくはじめてつくる。※法令、公用文書、新聞などでは使われない。

<練習問題の答え>
①「創る」
②「作れば」
③「作る」:会社を立ち上げるという意味で
「造る」:会社の建物を建てるという意味で
「創る」:新しい会社を始めるという意欲を込めて