「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」は、どれも上半身に着る服の種類ですが、それぞれ以下のような意味があります。
- 【Tシャツ】Tのシルエットをしている服。
- 【カットソー】「cut &sewn」の略で、編物生地を切って縫った上着の総称。
- 【ブラウス】一枚で着られる女性用の上着。織物生地性が多い。
- 【シャツ】襟とボタンの付いた上着。元は上着の下に着るもの、肌着を意味する。
- 【トップス】上半身に着る服の総称。
このページでは「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」の意味と違いを詳しく解説します。
このページの目次
「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」の詳しい意味
「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」は、上着の名称としてよく見かける言葉ですが、似た部分もあり、詳しい意味や区分けがわからない人も多いでしょう。まずは、それぞれの意味を解説していきましょう。
「Tシャツ」の意味
「Tシャツ」とは、Tの形をした襟のないシャツを意味します。辞書では、以下のように説明されています。
頭からかぶって着用する丸首のシャツ。形がTの字に似ていて、カジュアルウェアとして好まれる。
出典:三省堂「新明解国語辞典第六版」より抜粋
辞書によると、「Tシャツ」の定義は丸首になっています。しかし、首回りがVの形になっているVネックでも「VネックTシャツ」と表現しているところもあります。
現在では首回りの形はあまり重要ではなく、「伸縮性のあるカジュアルな素材で作られたT型のシャツ」が、「Tシャツ」として認識されているケースが多いのでしょう。
「カットソー」の意味
「カットソー」とは「カット&ソー」が語源で、編物生地を切って縫い合わせた上着の総称です。襟の有無など細かい仕様の定義はありません。服にはさまざまな種類の生地がありますが、大きく以下の2つに分けられます。
- 編物生地:網目に糸をひっかけて編み込んでいく(比較的柔らかい生地)
- 織物生地:経糸と横糸を交差させていく(比較的針のある生地)
衣類のほとんどは切って縫い合わせているため、編物生地を使っている服の多くは「カットソー」に含まれます。例えば、編物生地が使われている「Tシャツ」ですが、大きな分類では「カットソー」になります。その他、「ポロシャツ」「スウェットシャツ」も「カットソー」に含まれます。
「ブラウス」の意味
「ブラウス」は1枚で着られる女性用の上着です。辞書では、以下のように説明されています。
女性や子供が上半身に着る、シャツのような感じの衣服。
出典:三省堂「新明解国語辞典第六版」より抜粋
「シャツのような」とあるように、織物生地で特にシルクやポリエステル、レーヨンなど、柔らかい素材で作られたものが多いのが「ブラウス」の特徴です。
しかし、襟の有無や前開きなど細かい定義はなく、非常に多様性のあるデザインになっています。例えば、ユニクロでは以下のようなデザインでも「ブラウス」という名称をつけています。
- 透け感のある柔らかい生地で袖口を絞ったデザイン(シフォンブラウス)
- ボウタイ付きノースリーブ(ボウタイブラウス)
- 柔らかい襟付きレーヨン素材のボタンなし(レーヨンスキッパーブラウス)
織物生地で女性らしいデザインの上着は「ブラウス」に分類されることが多いのです。
「シャツ」の意味
「シャツ」は元々は上半身に着る下着のことでしたが、現在では襟とボタンがあり、ハリのある織物生地で作られた上着という意味で使われることも多いです。辞書では以下のように説明されています。
洋服の「上着」の下に着るもの。(広義では、人前に出ても恥ずかしくなようにデザインされたものを指す。例、ポロシャツや一部のワイシャツなど)。
出典:三省堂「新明解国語辞典第六版」より抜粋
男性用ならば、襟とボタンがあれば「シャツ」となります。ポロシャツもワイシャツもネルシャツの「シャツ」の一種です。
一方、女性の場合は襟とボタンがあっても「ブラウス」とされるケースもあり、明確な線引きがありません。例えば、ユニクロでは以下のようなデザインに「シャツ」という名称がつけられています。
- スタンドカラーのボタン付き(コットンサテンスタンドカラーシャツ)
- オーバーサイズで襟、ボタン付き(ダブルポケットオーバーサイズシャツ)
- シンプルでワイシャツに似たデザイン(スーピマコットンストレッチシャツ)
女性用で「シャツ」と分類されるものは、ハリのある素材、あるいは男性が着ても違和感のないデザインのものが多いようです。
「トップス」の意味
「トップス」=「上着」です。上半身に着る服は全て「トップス」になります。
「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」の違い
「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」は素材やデザインに違いがありますが、明確に分類されていないものもあり、更には重なり合っているものもあります。
わかりやすく図にまとめてみました。
図は素材で分けた大まかな分類です。
上記図にはありませんが、「ポロシャツ」のように「カットソーとシャツに分類される」といった例外のトップスもあります。
また、女性用の「シャツ」「ブラウス」は、扱う店舗によっては似たようなデザインでも「シャツ」と「ブラウス」に分かれる場合もあります。あなたが「シャツ」とイメージしていても「ブラウス」として扱われている可能性がありますので、特にインターネットでトップスを探す際は注意が必要です。
「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」のまとめ
「Tシャツ」「カットソー」「ブラウス」「シャツ」「トップス」は、定義があいまいなものも多く、店舗によっても分類が違います。
服の購入を検討する際は、名称だけではなく、素材や色で絞り込みをすると良いでしょう。最後に、それぞれの意味を表にまとめましたので、参考にしてくださいね。
素材 | デザイン | 備考欄 | |
Tシャツ | 編物生地、柔らかくカジュアルな素材 | Tの形をしている | カットソーに含まれる |
カットソー | 編物生地 | カジュアルなデザインが多い | 編物生地を切って縫ったトップスの総称 |
ブラウス | 織物生地、柔らかい素材が多い | 特に定義はないが女性らしいデザインが多い | シャツとの定義があいまい |
シャツ | 織物生地、ハリのある素材が多い | 襟とボタンがある | 元々は下着の意味だった |
トップス | 定義なし | 定義なし | 上半身に着る服の総称 |