「トカゲ」「ヤモリ」「イモリ」の違いと見分け方

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「トカゲ」「ヤモリ」「イモリ」の違いと見分け方は次の通りです。

 トカゲヤモリイモリ
分類爬虫類爬虫類両生類
活動時間昼行性夜行性夜行性
生息地草むら、石垣など人家など池、川など
皮膚の見た目光沢のある皮膚乾燥した皮膚湿り気のある皮膚
日本で見る色黒色と青色灰色黒色

このページでは、「トカゲ」「ヤモリ」「イモリ」、それぞれの違いと見分け方についてさらに詳しく解説しています。

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「トカゲ」の特徴について

「トカゲ」は昼行性爬虫類で、日本でよく見かける種類は「ニホントカゲ」です。

  • 生息地:草むらや石垣に生息しており、日中に活動するため、日光浴をする姿を見ることができます。
  • 見た目:皮膚にテカテカとした光沢のうろこがあり、ずんぐりとした体型です。まぶたがあり、5本の指先は細長く、爪があります。
  • 色:幼体は胴体が黒色、尻尾が綺麗な青色をしています。成体になると、メスは尻尾の青色が薄くなる程度ですが、オスは全体的に茶褐色で黒色の模様へと変化していきます。
  • 毒の有無:日本に生息する「トカゲ」には毒はありません。
  • 漢字:「蜥蜴」または「石竜子」「蝘蜓」とも書きます。「蜥蜴」に含まれる「易」という漢字は「トカゲ」の象形が元になっています。

「ニホンカナヘビ」も日本でよく見かけるトカゲの一種で、「ニホントカゲ」とよく似ていますが、見分けるポイントは大きく分けて2つです。

  • 皮膚:皮膚に光沢のある「ニホントカゲ」と比べ、「ニホンカナヘビ」はザラザラとした皮膚で濃い茶色をしています。
  • 尻尾の長さ:「ニホントカゲ」は全長の半分が尻尾ですが、「ニホンカナヘビ」の尻尾は全長の2/3もの長さがあります。

【〈蜥蜴〉・〈石竜子〉・〈蝘蜓〉】有鱗目トカゲ亜目の爬虫類の総称。多くは二〇~三〇センチメートルだが、コモドオオトカゲなど三メートルを超すものもある。

三省堂「大辞林」
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「ヤモリ」の特徴について

「ヤモリ」は夜行性爬虫類で、「トカゲ」の仲間に含まれます。

日本でよく見かける種類は「ニホンヤモリ」です。

  • 生息地:人家や石垣などを隠れ家にして生息しています。寒さに弱く、冬眠は得意ではないため、冬でも暖かい屋根裏などに住んで越冬しています。また、行動範囲は狭く、一度住み着いた場所から離れることはほとんどありません。
  • 見た目:皮膚は乾燥に強く、目は透明なうろこで覆われており、まぶたがありません。5本の指には、爪と無数の毛が生えており、毛の角度と柔軟性で垂直な壁にもしっかりと引っかかり、自由に歩き回ることができます。
  • 色:主に灰色ですが、個体差が激しく、黒色や白色などさまざまな色が見られます。
  • 毒の有無:「ヤモリ」に毒はありません。
  • 漢字:「守宮」または「家守」と書き、家を守るという意味があります。昔から縁起のいい動物といわれており、家に侵入した害虫を食べてくれます。

【〈守宮〉・家守】有鱗目ヤモリ科の爬虫類の総称。全世界に約六五〇種が知られ、多くは熱帯・亜熱帯に分布。

三省堂「大辞林」
コラム:「トカゲ」の尻尾切り
「トカゲ」、「ヤモリ」、「イモリ」はいずれも尻尾が切れても再生しますが、仕組みはやや異なります。
「トカゲ」と「ヤモリ」は自身に危険が迫ると、尻尾を切り落として逃げる自切(じせつ)という行動をします。
尻尾の節目が切れやすくなっており、切り落とされた尻尾は外敵から注意をそらすために、しばらくの間は激しく動き回ります。
一方、「イモリ」は再生能力が高いため、尻尾を失っても骨ごと再生しますが、自切の習性はありません。
「イモリ」の再生能力は非常に高く、「トカゲ」や「ヤモリ」を上回ります。
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「イモリ」の特徴について

「イモリ」は夜行性両生類で、日本でよく見るのは「アカハライモリ」、「シリケンイモリ」などです。

  • 生息地:池や川などの淡水域に生息しています。基本は水中で生活していることが多く、湿度が高い場所や雨の日には、陸地に出てきて姿を見せることがあります。
  • 見た目:皮膚は湿っており、ずんぐりとした体型です。うろこや爪がなく、まぶたと水かきがあります。
  • 色:全体的に黒色で、腹部には赤い模様があります。
  • 毒の有無:フグと同様の致死毒を持っており、腹部の赤い模様は警戒色として作用していると考えられます。
  • 漢字:「井守」と書き、井戸を守るという意味があります。井戸や田畑にいる害虫を捕食してくれます。

「イモリ」は主に水中で生活するため、陸地で見かけることはあまり多くありません。

しかし、見かけない理由はそれだけではなく、単純に数が少なく、準絶滅危惧種となっているからです。

これは、「イモリ」の生息に適した水辺の減少が原因であるといわれています。

「イモリ」は以上のことから、「トカゲ」や「ヤモリ」に比べて、見かける機会が最も少ないといえます。

【井守】有尾目の両生類。雌は体長約一〇センチメートル。雄はやや小形。体は黒ないし黒褐色で、腹面に赤色または橙黄(こうとう)色の斑紋がある。池沼・小川などにすむ。

三省堂「大辞林」

「トカゲ」「ヤモリ」「イモリ」の違いと見分け方、まとめ

「トカゲ」「ヤモリ」「イモリ」の違いと見分け方、おわかりいただけましたでしょうか。

このページの最後にもう一度、それぞれの違いと見分け方のポイントを以下にまとめますので、おさらいにご活用ください。

 トカゲヤモリイモリ
分類爬虫類爬虫類両生類
活動時間昼行性夜行性夜行性
生息地草むら、石垣など人家など池、川など
皮膚の見た目光沢のある皮膚乾燥した皮膚湿り気のある皮膚
日本で見る色黒色と青色灰色黒色
前肢の指5本5本4本
なしなしあり
うろこありありなし
ありありなし
まぶたありなしあり
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