「商品」「製品」「品物」の違いと使い分けのポイント

「商品」「製品」「品物」は、どれも形があって、見たり触ったりできる物で、特に人間が使うための物ですが、違いは作ってから売るまでの過程のどこに注目するかです。 

以下に、その違いを図示してみました。

このページでは「商品」「製品」「品物」の違いについて、詳しい意味と具体的な使い方とともにさらに詳しく解説しています。

「商品」「製品」「品物」の違い

「商品」「製品」の意味と使い方の違い

まず、「商品」と「製品」の意味と使い方の違いを確認しておきましょう。

商品:商売で売る品物。売買を目的とした財貨。あきないもの。

製品:製造した品物。ある原料でつくった品物。

出典:日本国語大辞典

売ることを目的として作られている物が「商品」で、原料に手を加えて作られた物が「製品」であることがわかります。

「商品」の「商」の訓読みは「あきない」で、「商売」「商才」「商談」など物の売り買いを示す漢字が使われています。これらと同様で、「商品」も「売る」という過程に注目している言葉です。

「製品」の「製」の訓読みは「たつ」で、布や紙を刃物で切るという意味を持っています。また、常用漢字表外ですが「つくる」という訓読みもあります。「製造」「製法」「作製」など、機械や道具を使って作ることを示すときに使われます。

これらと同様に、「製品」も機械や道具を使って作られた物で、「作る」という過程に注目している言葉です。

では、使い方を確認していきましょう。

〇目玉商品

✕目玉製品

客寄せのために特別に用意した超特価品のことですから、「売る」ことに注目した「商品」としか使うことができません。

〇野菜の商品説明

✕野菜の製品説明

野菜は栽培して作られた物ではありますが、その後で手を加えたり加工したりした物ではないので「製品」を使うことはできません。

野菜をジュースやお菓子に加工した物であれば、「野菜・果汁飲料のような製品」のように「製品」とともに使うこともできます。

✕日本商品

〇日本製品

外国ではなく日本国内で作られた物であることを示す言葉ですから、「作る」ことに注目した「製品」としか使うことができません。

〇自社商品

〇自社製品

どちらも使うことができますが、意味は違います。

「自社商品」は他社や消費者に売ることを目的として作った物ですが、「自社製品」は自分の会社で使うために作った物である可能性があります。そのため、「自社製品」は「自社商品」になる場合もあれば、ならない場合もあります。

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「品物」の意味と「商品」「製品」との使い方の違い

では、次に「品物」の意味と「商品」「製品」との使い方の違いを確認しましょう。

品物:人が使ったり食べたりするための物。しな。物品。

   「金ではなく―を贈る」「値段は高いが―はよい」

出典:大辞泉

「売る」「作る」といった狭い範囲の指定はなく、使ったり食べたりする物であれば「品物」であることがわかります。そのため、以下の例文のように「商品」「製品」といっしょに使うことができます。

〇その商品の品物自体に問題はなかった。

〇その品物は工業製品なので、不具合は致し方ないところもある。

「品物」のほうが「売る」ことでも「作る」ことでもなく「物そのもの」に焦点が当てられているというニュアンスの違いはありますが、ほぼ「商品=品物」「製品=品物」として使われていますね。

ただ、常に「商品=品物」「製品=品物」として置き換えて使えるというわけではありません。以下のような例文で考えてみましょう。

〇規則に違反している品物をお持ちになると没収されることがあります。

✕規則に違反している商品をお持ちになると没収されることがあります。

✕規則に違反している製品をお持ちになると没収されることがあります。

これは飛行機の持ち込み荷物についての説明文の一部です。

乗客が使ったり食べたりする物の規制についての説明なので、広い範囲の物を指す「品物」が適切です。

「商品」とすると売買したものだけが規制されることになりますし、「製品」とすると工業製品や加工品だけが規制対象となり、意味に大きな違いが生じてしまいます。

以下のような違いもあります。

〇品物をいただいたお礼を書く。

△商品をいただいたお礼を書く。

「商品」でも間違いではありませんが、売り買いされた物という意味合いが強くでてしまうため「お礼を書く」とともに使うと違和感があります。

売買の対象となる物が送られてきたことへの感謝ではなく、その物自体、またはどんな物であっても送ってくれたことに対する感謝の気持ちを手紙にしたためるわけですから「品物」が最も適切です。

また、「品物」はその物の品質を含めて表す場合にも用いられます。

・値段は高いが品物はよい。

・これはそこかしこにある品物ではない。

どちらも物そのものではなく、良いか悪いかの質を表す言葉として用いられています。このような意味や用法は「商品」「製品」にはありません。

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「商品」「製品」「品物」の違い、まとめ

「商品」「製品」「品物」の違いと正しい使い分け方、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。最後にもう一度、正しい使い分けのポイントを以下に記します。頭の中の整理にご活用ください。