「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」の違いと使い分け方

「うなじ」は「首筋」「襟(えり)」「襟首(えりくび)」の雅語的表現(正しく上品な言葉)で同義語です。また「襟首」は「襟」の一部であり、「首筋」「襟」「襟足(えりあし)」は重なる部分はあるものの、示している体の部位に微妙な違いがあります。

  • うなじは首筋・襟・襟首の雅語的表現
  • 首筋は耳の両側面から後部まで
  • 襟は首の後ろの部分全体
  • 襟首、襟足は襟の一部

ここでは、体の部位を表す「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」の違いと詳しい意味、使い分け方を解説します。

「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」の違いと意味

首付近を表す言葉「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」のそれぞれの意味は以下の通りです。

【うなじ】
「首筋・襟・襟首」の意の雅語的表現

【首筋】
耳の両側面から後部にわたる部分。うなじ。

【襟】
②首の後ろの部分。うなじ。

【襟首】
襟のうち、襟(衣類の首に直接あたる部分)のあたる部分。首筋。うなじ。

【襟足】
耳の後ろから襟に至る、髪の毛の生え際

出典:三省堂「新明解国語辞典第六版」より抜粋

引用したそれぞれの意味をまとめると、以下のような違いがわかります。

  • うなじ、首筋、襟、襟首は首の後ろの部分において同じ部位を表す。
  • 首筋はうなじと同義語だが、首から肩につながる筋肉まで含まれる。
  • 襟は首の後ろ部分だが、襟首は衣類の襟の前部分も含まれる。
  • 襟足は「うなじ、首筋、襟、襟首」と重なる部分はあるが、特に生え際に限定した場所を表す。

「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」の使い分け方

それぞれの言葉には同義語が含まれ、示す場所に重なっている部分があります。どのように使い分ければ良いのでしょうか。1つずつ解説します。

「うなじ」の使い方

うなじは首筋、襟、襟首と同じ範囲を表す言葉ですが、雅語的表現ですので、美しさを表現したり、文章で雅な雰囲気を出したりしたい時に使うと、趣のある響きが出ます。いくつか例文を紹介します。

  • 「うなじが色っぽいね」と、彼女を褒めたら喜んでくれた。
  • 浴衣からのぞく線の細いうなじが美しく、目を奪われた。

もちろん、うなじは体を表しているので、「うなじに汗疹ができてかゆい」といった使い方も正解です。

「首筋」の使い方

首筋はうなじを含む肩まで続く筋肉までを表す言葉です。面を表していますが「筋」という言葉が入るので、使い分け方としては線や筋肉をイメージして使うとしっくりくるでしょう。いくつか例文を紹介します。

  • 首筋にヒヤッとした感触があり驚いた。
  • たくましい首筋に、もはや少年の面影はない。
  • 首筋が痛い。どうやら寝違えたようだ。

例文を見ると、雅で美しい「うなじ」と「首筋」では、読み手や聞き手に与える印象に差があることがわかります。

「襟」の使い方

襟は体の部位以外に、衣類等の部位も表す言葉です。そのため、「襟が美しい」という使い方をすると、首を表すのか、服の襟を表すのかパッとわからず、紛らわしくなってしまいます。襟を体の部位として使う時は、例文のように体を表す言葉と合わせて使うのがポイントです。

  • 襟の部分がかゆくてたまらない。
  • 襟を涼しくするために髪をまとめ

明確に衣類の襟ではないことを伝えたいなら、同義語である首筋などを使うと良いでしょう。

「襟首」の使い方

襟首は首の中でも襟に隠れる部分を意味し、その他の言葉とは違い首の前面を含むケースもあります。首の後ろだけでも「襟首」と表現するのは間違いではありませんが、より分かりやすく違いを意識する場合は、首回り全体や首の全面を表すときに使うと良いでしょう。いくつか例文を紹介します。

  • 服のサイズが小さめで襟首が苦しい。
  • 襟首を掴まれた。

襟首はうなじや首筋と同義語ではありますが、美しさを含んだ形容的な表現よりも、寸法や場所などを表すのに向いている言葉です。

「襟足」の使い方

他の言葉とは違い、襟足は首の中でも髪の生え際に限定されています。そのため、髪を下ろしているロングヘアの人に「襟足きれいだね」という使い方はできません。それを踏まえた上で、いくつか例文を紹介します。

  • (美容院にて)襟足を短くカットしてください。
  • ヘアスタイルをアップして、襟足を綺麗に見せたい。
  • 襟足がほつれているが、そこがまた色っぽい。

例文からもわかるように、襟足は首よりも髪型に関する表現をする際に良く使われる言葉です。

「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」のまとめ

「うなじ」「首筋」「襟」「襟首」「襟足」は首周辺を表す言葉で、中には同義語もありますが、使い分けをすることで、相手に伝わる印象が変わります。

最後にもう一度、それぞれの言葉のポイントをまとめますので、シチュエーションに合わせて何を選ぶか決める際にお役立てください。

  • 【うなじ】首筋、襟、襟首の雅語的表現
  • 【首筋】耳の両側から首、肩につながる筋肉までの部分
  • 【襟】首の後ろ部分全体
  • 【襟首】首の中でも襟に触れる部分で前面を含むケースもある
  • >【襟足】首の中でも特に生え際に限定された部分