【収める・納める・治める・修める】【収まる・納まる・治まる・修まる】違い

【おさる】と発音する「める」「める」「める」「める」
【おさる】と発音する「まる」「まる」「まる」「まる」

「収・納・治・修」それぞれの違いが一目でわかるように、同じ環境下での使い分け用例を一覧表示すると次の通りです。

美術館に収める寺などが所有する文化財を美術館に保管する
美術館に納める美術館が購入した美術品を美術商が納品する
美術館を治める行政などが美術館を管理下に置いて運営する
美術館を修める美術館で働くために必要な学問等を修得する
「おさまる」は「おさめる」に準じた使い分けをします 

このページでは「収・納・治・修」それぞれの「おさめる」「おさまる」の違いと使い分け方について、さらに詳しい解説を行っています。

【収・納・治・修】違い

【収める・収まる】意味と用例

「収める・収まる」という言葉には、①しまう、②とり入れる、③混乱した事態をまとめる、という意味があります。

それぞれの意味の具体的な用例は次の通りです。

  • 参考書を書棚に収める(しまう)
  • 重要文化財を博物館に収める(しまう=収蔵する)
  • 卒業生の作文を卒業アルバムに収める(とり入れる=収録する)
  • ネコの動画をスマホに収める(とり入れる=収録する)
  • 嵐が収まる(混乱した事態をまとめる)
  • 地下鉄遅延の混乱が収まる(混乱した事態をまとめる)

また「収」という漢字が含まれる熟語には下記するものがあります。

①しまう
収納、収容
②とり入れる
押収、回収、吸収、月収、減収、収益、収穫、収支、収集、収得、収奪、収入、収録、収賄、増収、徴収、没収、日収、買収、領収
③混乱した事態をまとめる
収拾
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【納める・納まる】意味と用例

「納める・納まる」という言葉には、①しまいこむ、②支払う・現物を渡す、という意味があります。

それぞれの意味の具体的な用例は次の通りです。

  • 茶道具を桐箱に納める(しまいこむ)
  • 蔵書を図書館の閉架に納める(しまいこむ)
  • 金銀財宝を蔵に納める(しまいこむ)
  • 受講料を納める(支払う)
  • 住民税を納める(支払う)
  • 国が購入した文化財を美術商が博物館に納める(現物を渡す)

また「納」という漢字が含まれる熟語には下記するものがあります。

①しまいこむ
格納、納豆、納得、納屋、納戸、納棺、納骨、納涼
②支払う・現物を渡す
延納、完納、帰納、献納、後納、収納、受納、笑納、上納、出納、滞納、納期、納税、納入、納付、別納、返納、奉納、未納、結納
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【治める・治まる】意味と用例

「治める・治まる」という言葉には、①とり仕切る、②病気がなおる、という意味があります。

それぞれの意味の具体的な用例は次の通りです。

  • 先の大戦までフランスはベトナムを治めていた(とり仕切る)
  • 大和朝廷が国を治める(とり仕切る)
  • 古代の豪族が水を治める(とり仕切る=治水する)
  • 咳が治まる(病気がなおる)
  • 歯痛が治まる(病気がなおる)
  • 筋肉痛が治まる(病気がなおる)

また「治」という漢字が含まれる熟語には下記するものがあります。

①とり仕切る
自治、政治、退治、治安、治下、治外、治国、治山、治水、治世、統治、完治、根治、法治
②病気がなおる
完治、根治、全治、治験、治癒、治療、湯治、不治、療治

【修める・修まる】意味と用例

「修める・修まる」という言葉には、①まなぶ・知識を身につける、という意味があります。

それぞれの意味の具体的な用例は次の通りです。

  • 学問を修める(まなぶ・知識を身につける)
  • MBAコースで経営学を修める(まなぶ・知識を身につける)
  • 茶の湯の作法を修める(身につける)

また「修」という漢字が含まれる熟語には下記するものがあります。

研修、自修、修学、修業、修士、修身、修得、修了、修養、修行、専修、独修、必修、補修、履修
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【収・納・治・修】違いまとめ

「収・納・治・修」それぞれの「おさめる」「おさまる」の違いと使い分け方、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。

このページの解説の要約を以下にまとめますので頭の中の整理にお役立てください。

①しまう、②とり入れる、③混乱した事態をまとめる
①しまいこむ、②支払う・現物を渡す
①とり仕切る、②病気がなおる
①まなぶ・知識を身につける