「手のひら」「掌(たなごころ)」意味の違いと読み方

「手のひら」「掌(たなごころ)」。意味はまったく同じ。以下のように使い分ければ間違いありません。

  • 【共通の意味】手首から先の部位で、物を握るときに内側になる面。
  • 【手のひら】書き言葉・話し言葉ともに一般的なのでこちらを使う。
  • 【掌(たなごころ)】「掌を返す」など限られた慣用句でだけ使う。

このページでは「手のひら」と「掌」という言葉の様々な読み方、そして「手のひら」と「掌」という言葉を用いた慣用句の数々を紹介しています。



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【手のひら】

手の内側・裏側をあらわす言葉「手のひら」は、書き言葉としても話し言葉としても最も一般的に使われています。

よって手の内側・裏側をあらわす場合には、「手のひら」と「掌(たなごころ)」のどちらを使うべきか悩む必要などありません。

迷わず「手のひら」を使いましょう。

さらに言うならば「掌(たなごころ)」という言葉はやや古い言葉です。若い方には通じない場合も少なくありません。

いたずらに混乱をまねかないためにも「手のひら」を使うのがおすすめです。

コラム:「手のひら」をあらわす言葉
「手のひら」をあらわす言葉には「掌(たなごころ)」の他にも下記するように様々なものがあります。(古い言葉ばかりなので現代人の日常会話には不向きです)
「手平」「手裏」「てのうら」「てのはら」「たなうら」「たなうち」「たなそこ」「てのくぼ」

【掌(たなごころ)】

「手の心」という意味を持つ「掌(たなごころ)」はやや古い言葉なので、日常会話やメールなどの中で手首の先の部分をあらわすには不向きです。

しかし、その古さゆえに「掌」を用いた慣用句がたくさん存在し、今も形を変えながら使われています。

それら慣用句の一部をご紹介します。

【掌にする】

「掌(たなごころ)にする」とは、「手に入れる」「思うままに支配する」などの意味を持つ慣用句です。現代では「掌中に収める」という表現で使われています。

【掌に握る】

「掌(たなごころ)に握る」とは、「手に入れる」「自由に支配する」などの意味を持つ慣用句です。現代では「掌握する」という表現で使われています。

【掌のうち】

「掌(たなごころ)のうち」とは、「思いのままになること」などの意味を持つ慣用句です。現代では「掌中にする」という表現で使われています。

【掌の玉】

「掌(たなごころ)の玉」とは、「最愛の子供や妻」「大切なもの、大事なもののたとえ」などの意味を持つ慣用句です。「掌中の玉」「掌中の珠」という表現で使われる場合があります。

【掌を合わす】

「掌(たなごころ)を合わす」とは、すなわち「合掌」のこと。神仏を拝むときの動作です。

【掌を指す】

「掌(たなごころ)を指す」とは、物事が極めて明白なことのたとえ。手のひらを指で指し示す動作は極めて簡単なことから転じて、極めて明白な意味となりました。使われることは多くありませんが「指掌」という熟語が存在します。

【掌を返す】

「掌(たなごころ)を返す」とは、「またたく間に変わるさま」「露骨に態度を変えるさま」をあらわし、今でも「手のひらを返す」という言い方で頻繁に使われています。

【落掌】

「落掌(らくしょう)は、何かを手に入れたことを相手に敬意を込めて伝える際に使われた古い言葉です。吉田松陰の書簡に次のような記述が残されています。「金弐両共慥かに落掌仕候」。なお、現代では同様の意味の言葉に「落手」があります。

【掌編小説】

短編小説より短い形式の小説を「掌編小説」「たなごころの小説」「手のひらの小説」と言います。文豪・川端康成の掌編小説集『掌の小説』が有名です。

コラム:「掌」の読み方
「掌」という漢字は「たなごころ」以外にも次のような読み方があります。
「たなうら」「たなうち」「たなそこ」「てのひら」

「手のひら」と「掌(たなごころ)」の違い、まとめ

「手のひら」と「掌(たなごころ)」の違い、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。

最後にもう一度、「手のひら」と「掌(たなごころ)」に共通する意味と、使い分けのポイントをまとめますので、頭の中の整理にお役立てください。

  • 【共通の意味】手首から先の部位で、物を握るときに内側になる面。
  • 【手のひら】書き言葉・話し言葉ともに一般的なのでこちらを使う。
  • 【掌(たなごころ)】「掌を返す」など限られた慣用句でだけ使う。



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