「美しい」と「きれい(綺麗、奇麗)」の違いと使い分け方

「美しい」と「きれい(綺麗、奇麗)」は、ほぼ同じ意味を持つ言葉ですが、以下の通り書き言葉と話し言葉で次のように使い分けられています。

  • 【美しい】書き言葉では「美しい」の方がよく使われる
  • 【きれい】話し言葉では「きれい」の方がよく使われる

また、「美しい」よりも「きれい」の方が広い意味を持っています。

  • 【美しい】形や色彩などが整っていて目にここちよいさま
  • 【きれい】美しいと同じ意味に加えて、整然・清潔なさま

このページでは「美しい」と「きれい(綺麗、奇麗)」の違いと使い分け方について、さらに詳しく解説しています。



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「美しい」と「きれい」の違いと使い分け方を解説

「美しい」と「きれい」の共通の意味

「美しい」と「きれい」は、以下に引用するような共通の意味を持っています。

【美しい】
①色・形・音・声などがいい感じである。きれい。(例:美しい歌声)

【きれい】
①ものの形・色・音などがここちよい。美しい。(例:きれいな人)

出典:小学館『新選国語辞典』

以上の意味で使うとき、「美しい」と「きれい」は置き換えることが可能です。

美しい歌声 → きれいな歌声
きれいな人 → 美しい人

ただし、書き言葉の中では「美しい」が主に使われるのに対して、話し言葉の中では「きれい」を使うのが一般的です。

「美しい」よりも「きれい」の方が広い意味を持つ

「美しい」と「きれい」は共通の意味も持っていますが、「きれい」だけが持っている意味も数多く存在し、「美しい」よりも「きれい」の方が広い意味を持っています。

「きれい」だけが持つ意味は以下に引用する通りです。

【きれい】
②よごれがない。清潔だ。(きれいに洗う)
③不正やごまかしがない。(きれいな態度)
④残るものがない。(きれいに食べる)
⑤きちんと整っている(きれいに部屋を片付ける)
⑥ちゃんと結末をつける。(きれいに話をつける)

出典:小学館『新選国語辞典』

以上の意味で使うとき、「きれい」を「美しい」に置き換えることはできません。また、書き言葉・話し言葉を問わず「きれい」しか使うことができません。

コラム:「美しい」という言葉の歴史
「美しい」という言葉は、古くは肉親への愛情を表す言葉でした。現代の「いとしい」に近い表現です。それがやがて幼少の者や小さいものへの感嘆の言葉に変化。現代の「かわいい」に近い感覚です。それらの移り変わりを経て、美一般を表す現代の使い方へと変化した歴史を持っています。現代の女性が何にでも「かわいい」を使うことを問題視する人もいますが、日本語の古典的な使い方に戻っていると言えなくもありません。
参考:小学館『日本國語大辞典』

「美しい」と「きれい(綺麗、奇麗)」の違い、まとめ

「美しい」と「きれい」の違い、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。最後にもう一度、このページの解説の要点を以下にまとめます。

美しい きれい
意味① 形や色彩などが整っていて目にここちよいさま
意味①の使い分け 書き言葉で使われる 話し言葉で使われる
意味② ➖➖➖ 整然としているさま、濁りがなく清らかで清潔なさま
意味②の使い分け 美しいに置き換えることはできない 書き言葉・話し言葉を問わず使う



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