「プロフィール」「横顔」「自己紹介」はどれもよく似ている言葉ですが、それぞれの違いを際立たせる意味だけをまとめると次のようになります。
- 【プロフィール】人物の略伝、略歴、人物評。
- 【横顔】人にあまり知られていない人物の一面。
- 【自己紹介】自分の名前や経歴などを自分で伝えること。
このページでは「プロフィール」「横顔」「自己紹介」それぞれの意味の違いと使い分け方についてさらに詳しく解説しています。
【プロフィール、横顔、自己紹介】違いと使い分け方を解説
【プロフィール】人物の略伝、略歴、人物評
「プロフィール」という言葉はフランス語で、スペルは「profil」。末尾に「e」がついた「profile」は英語で、こちらは「プロファイル」と発音します。
「プロフィール」は、もともとは「横顔」や「側面像」を表す言葉です。
イギリスの硬貨のエリザベス女王はじめ、欧米の硬貨にはそれぞれの国の偉人たちの横から見た肖像画が刻まれていますが、この横顔の肖像を「プロフィール」と呼びます。
硬貨やコインに偉人の横顔を刻印するというヨーロッパの文化の歴史は長く、古くは古代ギリシア・ローマ時代にさかのぼります。
当時の英雄たちが敵国との戦いの戦績を誇示するために自身の横顔の肖像画をコインに刻印したのが始まりで、顔の正面からではなく横顔の肖像画が刻印されたのは、横顔の方が技術的に簡単だったからという単純な理由からです。
また、横顔(プロフィール)によって戦績=経歴をアピールしたことから、「プロフィール」という言葉がある人物の略伝、略歴、人物評を表す言葉になったと言われています。
【横顔】人にあまり知られていない人物の一面
人にあまり知られていない人物の一面や意外な一面を表す言葉が「横顔」です。
ところで日本の古典文学などの中には、人物などのあまり知られていない一面を意味する言葉として「横顔」が使われている用例はありません。
そのため「横顔」は、上に述べた「プロフィール」が日本語に翻訳された言葉のようです。
つまり「プロフィール」=「横顔」です。
「プロフィール」と「横顔」は同じ言葉ということになりますが、「横顔」は特に「意外な一面」を強調する場合に使われる傾向にあります。
【自己紹介】自分の名前や経歴などを自分で伝えること
ある人物の略歴などを第三者が紹介する場合に「プロフィール」と「横顔」が使われるのに対して「自己紹介」は、自分のことを自分自身で紹介する場合に使われます。
また自分のことを自分自身で紹介する相手が初対面の場合に限られるのも「自己紹介」という言葉が持つ特徴の一つです。
なお、自分のことを自分自身で紹介する場合に「プロフィール」という言葉を使えないこともありませんが、少なくとも「横顔」を使うことはできません。
くれぐれもご注意ください。
【プロフィール、横顔、自己紹介】違いと使い分け方、まとめ
「プロフィール」「横顔」「自己紹介」の違い、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。
最後にもう一度、このページの解説の要点を以下にまとめますので、頭の中の整理にお役立てください。
- 【プロフィール】人物の略伝,略歴,人物評。横顔・側面像がそもそもの意味。
- 【横顔】人にあまり知られていない人物の一面。プロフィールとほぼ同義語。
- 【自己紹介】初対面の相手に自分の名前や経歴などを自分自身で伝えること。