四則演算「足し算(加算)」「引き算(減算)」「掛け算(乗算)」「割り算(除算)」それぞれの記号の名前・呼び方は次の通りです。
記号 | 演算名 | 記号名 | 英語の記号名 |
【+】 | 足し算(加算) | 正符号 (せいふごう) | plus |
【–】 | 引き算(減算) | 負符号 (ふふごう) | minus |
【×】 | 掛け算(乗算) | 乗算記号 (じょうざんきごう) | times |
【÷】 | 割り算(除算) | 除算記号 (じょざんきごう) | divided by |
このページでは四則演算に関する言葉やその由来についてまとめています。
【四則演算】記号「+,-,×,÷」の由来
【+:正符号】【-:負符号】の由来
「+:正符号」「-:負符号」これら二つの記号の由来には二つの説が存在します。
最もよく知られている説は14世紀頃にまでさかのぼります。ラテン語の「及び、〜と」などを意味する「et」を素早く書くうちに文字の形が崩れて「+」に変化。
同じ頃、「minus(マイナス)」の頭文字の「m」が崩れて「-」に変化したという説。
もう一方の説も時代は同じ頃。
当時の船乗りたちが船に載せた水樽の中の水の量を管理する際、水面に当たる箇所に「-」と書き入れ、水面が下がる(水が減る)と再び水面に当たる箇所に「-」と追記。
その水樽に水を足した時は、それまでに記した「-」と区別するために「-」に縦棒を一本加えて「+」になったという説です。
こうして出来上がった「+」「-」という記号を、数字の増減を表す記号として書物の中で初めて使った人物はドイツの数学者・ヨハネス・ウィッドマンです。
ウィッドマンが1489年に刊行した書籍『商業用算術書』の中で、「-」は不足、「+」は多すぎることと定義づけて用いたのが、増減を表す記号としての「+」「-」の起源です。
「+」「-」を加算・減算の計算のための記号として初めて使ったのはオランダの数学者・ファンデル・フッケと言われています。
ウィッドマンが『商業用算術書』を発表した四半世紀後の1514年のことでした。
【×:乗算記号】の由来
「×:乗算記号」をはじめて使ったのは16世紀から17世紀にかけて活躍したイギリスの数学者・ウィリアム・オートレッドという人物です。
オートレッドが1631年に著した『数学の鍵』という書物の中で「×」を掛け算の記号として用いたのが現代も使われている乗算記号の起源とされています。
ちなみに「×」という記号の由来は、オートレッドがキリスト教の十字架を斜めにして作ったと言われていますが、十字架を斜めにした理由は不明です。
【÷:除算記号】の由来
「÷:除算記号」のそもそもの由来は、15世紀初頭のロンドン金融街で「半分」を意味する記号として使われていました。「10÷」と書いて「5」を意味します。
それから二百年ほどが経過した1659年。スイスの数学者・ヨハン・ハインリッヒ・ラーンの代表的な著書『代数学』の中で「÷」を除算記号として発表したのが起源です。
なお「÷」という記号を考案したのは、ラーンではなく、ラーンの師で『代数学』の編集者でもあったイギリスの数学者・ジョン・ペルであるという説も存在します。
【四則演算】の言葉、英語での呼び方
「四則演算」それぞれに関する言葉を英語では次のように呼びます。
記号 | 英語名称 | 演算名 | 計算結果名 |
【+】 | plus | addition | sum |
【-】 | minus | subtraction | difference |
【×】 | times, multiplied by | multiplication | product |
【÷】 | divided by | division | quotient |
【四則演算】エクセル(表計算ソフト)での記号
「四則演算」それぞれをエクセルなどの表計算ソフトで行うときに使う記号と、使い方は次の通りです。
演算 | エクセル記号 | 入力方法 |
足し算 (+) | + | 「1+1」は 「1+1」と入力 |
引き算 (-) | – | 「2-1」は 「2-1」と入力 |
掛け算 (×) | * | 「2×2」は 「2*2」と入力 |
割り算 (÷) | / | 「4÷2」は 「4/2」と入力 |
【四則演算】記号「+,-,×,÷」の名前、まとめ
最後にもう一度、四則演算記号のそれぞれの名前を以下にまとめます。
演算名 | 演算記号名 | 演算結果名 |
足し算 (加算) | 正符号 (せいふごう) | 和 (わ) |
引き算 (減算) | 負符号 (ふふごう) | 差 (さ) |
掛け算 (乗算) | 乗算記号 (じょうざんきごう) | 積 (せき) |
割り算 (除算) | 除算記号 (じょざんきごう) | 商 (しょう) |