「デニム」と「ジーンズ」の違い/実は別物の二種類の生地

「デニム」と「ジーンズ」は両方ともジーンズやジーパンの生地で、同じものである。多くの人からそのように認識されていますが、実は「デニム」と「ジーンズ」は別物です。

別物である「デニム」と「ジーンズ」。その違いのポイントは次の通りです。

  • 【デニム】藍色の縦糸と白色の経糸で編んだ生地。白い裏地が特徴。
  • 【ジーン】縦糸2本の間に経糸1本を織り込んだ生地。
  • ジーンズ】ジーンの複数形でパンツを表す。生地の名ではない。

このページでは、専門家以外の人々にはあまり知られていない「デニム」と「ジーンズ」の違いについてさらに詳しく解説しています。



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「デニム」と「ジーンズ」の違いを解説

【デニム】藍色の縦糸と白色の経糸で編んだ生地。

「デニム」とはジーンズやジージャンの生地としてよく知られる藍色の綿織物のことで、織り込まれた白色の晒糸が裏地に現れるため裏地が白く見えることが特徴です。

裏地が白い(ホワイトバック)ことから「ホワイトバックデニム」とも呼ばれています。

「デニム」の起源はフランスの「セルジュ・ド・ニーム(serge de nimes)」。ニーム産のサージという意味で、セルジュまたはサージとは綾織地のことです。この「セルジュ・ド・ニーム」は1593年頃からニームの地で製造されはじめたと言われています。

「デニム」という名前も「セルジュ・ド・ニーム」に由来します。語源のフランス語の名称が英語に訳されて「サージ・デニム(serge denime)」に変化し、ここから「デニム」という言葉が生まれました。

ちなみにジーンズの生まれ故郷・アメリカで「デニム」が本格的に製造されはじめたのは19世紀に入ってからのこと。当時のアメリカでは「デニム」は服だけでなく幌馬車の帆布など広い用途で使われていました。

【ジーン】縦糸2本の間に経糸1本を織り込んだ生地。

「ジーンズ」はジーンズやジージャンの生地で「デニム」の別名と認識している方も少なくありませんが、「デニム」と「ジーンズ」は別物です。

「デニム」と「ジーンズ」は見た目はよく似ていますが、織り方も歴史も違います。

「ジーン」の起源はイタリアの「ジーン・ファスティアン(jean fustian)」

「ジーン・ファスティアン」の「ジーン」とはイタリアの港町ジェノバを指し「ファスティアン」は綿と麻でできた織物のことです。

「ジーン・ファスティアン」が製造されはじめたのは1567年頃。「デニム」の起源である「セルジュ・ド・ニーム」よりも四半世紀ほど早い時期でした。

そして1590年頃に英国に渡った「ジーン・ファスティアン」は英国で「ジーン」という別の生地に発展し、これがアメリカに伝わりました。

アメリカで「ジーン」が製造されはじめたのは「デニム」の製造開始時期よりも一世紀早い18世紀。1783年4月3日に米国産「ジーン」の第一号が製造されたと記録されています。

「デニム」と「ジーンズ」の違い、まとめ

実は別物だった「デニム」と「ジーンズ」の違い、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか。

最後に「デニム」と「ジーンズ」の違いを一覧形式にまとめますので、頭の中の整理にご活用ください。

また、「ジーンズ」には「ジーパン」という呼び名も存在しますが、「ジーンズ」と「ジーパン」それぞれの呼び名の由来について以下のリンク先のページで解説しています。このページと合わせてご覧ください。

▼関連記事
「ジーパン」と「ジーンズ」の違い/名前の由来の意外な真実

デニム ジーン
起源 セルジュ・ド・ニーム ジーン・ファスティアン
発祥国 フランス イタリア
製造開始時期 1593年頃 1567年頃
織り方 藍色の縦糸と白色の経糸 2本の縦糸の間に経糸1本
米国での製造開始 1800年代(?) 1783年

 




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