「側」と「傍」の違い/パソコン入力で迷った時の使い分け方

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パソコンに「そば」と入力した際に、二つの変換候補「側」と「傍」のどちらを選んだら良いのか迷った場合、とるべき選択肢は次の通りです。

変換はせずに、ひらがなの「そば」のまま入力する。何故なら「側」も「傍」も常用漢字表に「そば」という読みはないから。

パソコンの入力で迷った方は以上ですが、このページではどうしても使い分けをしたい方、違いを知りたい方向けに「側」と「傍」の違いを解説しています。

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「側」と「傍」の違いと使い分け方を解説

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「側」と「傍」の意味

【側/傍】近くの所。かたわら。

「側」と「傍」。ほとんどの国語辞典ではまったく同じ意味の言葉として解説しています。

語彙収録数が日本語の国語辞典としては最多レベルの『日本國語大辞典』ですら、上に引用した通り以上の、両者の違いについての解説はそこにはありません。

しかし、それぞれの漢字が含まれる熟語を観察すると意味の違いが見えてきます。

【側】「舷側」、「側近」、「側壁」、「側面」、「東側」、「内側」、「片側」、「裏側」、「両側」、「縁側」

「東側」に対する「西側」、「内側」に対する「外側」など、基準と対立関係にあるのが「側」を含む熟語の大半に見られる特徴です。

対立関係とは言い換えると基準と「側」とが同等の関係です。

【傍】「傍線」、「傍聴」、「路傍」、「傍観」、「傍点」、「傍系」、「傍証」、「傍人」、「傍注」、「傍流」、「道傍」

一方「傍」を含む熟語は基準との対立関係を持ちません。ここでは基準があくまでも主役で、「傍」は脇役です。

よって自分が「そば」に立つ相手が自分と同等の場合は「側」。自分が「そば」に立つ相手が主役の場合は「傍」。

【落ち込んだ人のそばに寄り添う】などと言う場合、落ち込んだ人が主役。寄り添って励ます人は黒子すなわち脇役です。このような場合は【落ち込んだ人のに寄り添う】がふさわしいのではないでしょうか。

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「側」と「傍」で迷ったら「そば」を使う

ただし、冒頭にも述べたように常用漢字表には「側」と「傍」の訓読みを「そば」とする記述はありません。

常用漢字表に載っていなければ間違いというわけではありません。

しかし公用文や漢字の正当性が求められるビジネス文書、学校のテストの解答用紙などでは常用漢字表に指定された表記と読み方が求められます。

また世の中の大半の人は常用漢字表にのっとった漢字の使い方を正しいものと認識していますので、「側」でもなく「傍」でもなく、ひらがなの「そば」を選択していれば間違いありません。

また「人の側に立つ」「人の傍に立つ」などと表記した場合、「人のがわに立つ」「人のかたわらに立つ」などと誤読され、あなたの真意が相手に正確に伝わらないリスクが生じることになりかねません。

パソコンに「そば」と入力した際に、二つの変換候補「側」と「傍」のどちらを選んだら良いのか迷った場合、とるべき選択肢はただ一つ。変換せずひらがなの「そば」を使いましょう。

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「側」と「傍」の違いと使い分け方、まとめ

パソコン入力で迷った時の「側」と「傍」の違いと使い分け方、このページの解説でご納得いただけましたでしょうか。結論は以下の通りです。

「側」でもなく「傍」でもなく「そば」を使う。
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