「快復」と「回復」の違いと使い分け/怪我や病気に使うのは?

怪我や病気で入院した人の「かいふく」を祈って励ますとき、「快復」と「回復」のどちらを使うべきなのかお迷いですか?

正解は「快復」。「回復」は間違いです。

紛らわしい一対の言葉「快復」と「回復」はそれぞれ次のような意味を持っています。

  • 【快復】病気がなおること。
  • 【回復】元通りになること。

このページでは「快復」と「回復」の違いと使い分けについて、さらに詳しい解説を行っています。あわせてご覧ください。



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「快復」と「回復」の違いと使い分け方を解説

【快復】病気がなおること

【快復】
・病気のなおること。(出典:岩波書店『広辞苑』
・病気がなおること。(出典:小学館『新選国語辞典』

二冊の国語辞典で確認したところ、いずれの国語辞典でも「快復」は病気が治ることを意味する言葉として解説されています。

また、小学館『日本國語大辞典』によれば「快」の一字でも「病気がなおる」の意味を持つとし、実際に怪我や病気が治ることを表す言葉「快方」「快癒」「快気」「全快」のいずれにも「快」が使われています。

よって、怪我や病気で入院した人の「かいふく」を祈って励ますときには「快復」を使うのが正解であり、大人のマナーです。

ただし、病気が治る「快復」には一点だけ注意が必要です。「快復」の使用上の注意点については以下の解説をご覧ください。

【回復】元通りになること

【回復】
・もとのとおりになること。(出典:岩波書店『広辞苑』
・もとの順調な状態にもどること。(出典:小学館『新選国語辞典』

「快」の一字に「病気がなおる」という意味があるため、「快復」は怪我や病気の「かいふく」が対象ですが、「回復」はジャンルを問わず「元通りになる」ことを意味します。

ところでこの「回復」は常用漢字ですが、一方の「快復」は常用漢字ではありません

公文書や新聞・雑誌などでは常用漢字の使用が定められていますので、怪我や病気の場合であっても使うのは「回復」です。

実際、インターネット上のニュースサイトでも「快復」はまったく使われていません。法律条文にも「快復」は一回も登場しません。

常用漢字の使用が求められる公文書、学校のテストの解答用紙、漢字の選定基準が厳しいビジネス文書などで「かいふく」と書く際には十分な注意が必要です。

なお、常用漢字でなければ間違いというわけではありません。私的な場面での「快復」の使用は問題がないばかりか、上にも述べたように「快復」を使うのが大人のマナーです。

「快復、回復」と常用漢字との関係については文化庁『言葉に関する問答集』の一部を抜粋してご紹介します。

「回」は当用漢字表に掲げられていますので、「かいふく」を漢字で書く場合には、「回復」を用いることになります。したがって、「常用漢字表」に従って忠実に表記するなら、「実力を回復する」「病気が回復する」などと表記するのが一般的です。

とろこが、病気の治る場合には、もう一つ「快復」という表記があり、特に手紙文などでは「御快復を祈ります」のように用いられています。こちらは、「全快」「快癒」「快気祝い」などに「快」という文字が用いられるように、「回」よりも「快」を用いたものとされています。

しかし、この「快復」というのは、当用漢字表の施行以前から誤りといえないほど広く行われていた表記です。したがって、一般には「回復」でいいのですが、特に病気の場合には「快復」を用いる方が、実情に合っているといえるのです。

(中略)病気の場合にも「回復」を用いてもよいのですが、病気の場合には「回復」とは別に慣用の表記「快復」を用いることが多いようです。

文化庁『言葉に関する問答集』より抜粋・引用

「快復」と「回復」の違いと使い分け方、まとめ

「快復」と「回復」の違いと使い分け方、このページの解説でご納得いただけましたでしょうか。最後にもう一度、「快復」と「回復」の違いと使い分け方のポイントをまとめますので頭の中の整理にご活用ください。

  • 【快復】病気がなおること。
  • 【回復】元通りになること。
  • 【回復】常用漢字なので公文書等で使えるのはこちらだけ。



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