「発見」と「発明」の違い/特許の対象となる条件は?

間違った区別の仕方で使われることが少なくない「発見」と「発明」ですが、その違いはいたってシンプルです。このページでは、「発見」と「発明」の言葉の違いと、特許権の対象となる条件を簡潔にまとめています。

「発見」と「発明」の違いを理解する2つのポイント

  1. 発見(英語:discovery)
    この世にあったが人に知られていなかったものを、初めて見つけること。
  2. 発明(英語:invention)
    この世になかったものを、初めてつくりだすこと。



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「発見」と「発明」の違いを具体例とともに解説します

【発見】

「発見」という言葉は、この世にあったが人に知られていなかったものを初めて見つけることを言いますが、具体的にはどのようなものがあるでしょうか。

最も有名で、且つ「発見」という言葉の意味を理解しやすい例はニュートンが発見した万有引力の法則です。

万有引力の法則はニュートンが発見する前から存在していました。そしてニュートンが発見する前から、この法則は地球上の事物に対して働きかけていました。

仮にニュートンが発見せず他の誰もが発見していなかったとしても、万有引力の法則は人に知られていないだけで、この世に存在しているはずです。

コラム:アメリカ大陸を「発見」したコロンブス
コロンブスによるアメリカ大陸の「発見」に、ネイティブアメリカンが反発していることをご存知でしょうか。アメリカ大陸は人に知られていなかったわけではなく、もともとネイティブアメリカンが暮らしていた場所です。それを「発見」とするのはどういうことかというわけです。

【発明】

この世になかったものを、初めてつくりだすことが「発明」です。

発明」の最も有名な具体例といえばエジソンの白熱電球です。上に述べた万有引力の法則が、ニュートンが「発見」する以前からこの世に存在していたのに対して、白熱電球はエジソンが「発明」するまではこの世に存在しませんでした。

ちなみに特許が受けられるのは「発明」だけです。日本の特許法では「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」という条件を満たしたものが「発明」と認められ、「発明」と認められることではじめて特許の対象となっています。

参考:特許庁「第1章 産業上利用することができる発明」

特許の対象となる「発明」の条件

日本の特許法で特許の対象となるのは「発明」であること。そして「発明」と認めらるには「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」という条件を満たすことが必要だと上に述べました。

特許法で「発明」と認めらる条件を示す文章を分解すると「1:自然法則を利用」「2:技術的思想」「3:創作」「4:高度」という四つのパーツで構成されています。

これら四つのパーツ、それぞれの意味は以下の通りです。

自然法則を利用

自然法則とは、万有引力の法則などのことを意味します。

逆に自然法則を利用していないとみなされるものには、計算方法、ゲームのルール、永久機関、経済法則、マーケティングノウハウや販売手法などが挙げられます。

技術的思想

技術的思想とは別の言い表し方をすると、発明品という具体的で形のあるモノではないということです。

その技術を発明者以外の者にも伝えることができ、しかもその技術を他の者が再現できる可能性を持っている思想、すなわちアイディアであることが特許法では求められています。

またアイディアであっても、個人の才能に依存するような職人や芸術家の技術などは技術的思想として認められません。誰がその技術を使っても同じ結果を得らるものでなければなりません。

創作

創作とは新しく作り出されたものを意味し、創作という言葉によって見つけ出しただけの「発見」と区別しています。

高度

簡単には作り出せないことも創作の条件の一つです。高度という言葉によって、実用新案の「考案」と区別しています。

日用品などをより便利に改良するような高度な技術を必要としないアイディアは「発明」ではなく「考案」とみなされるのです。

「発見」と「発明」の違い、まとめ

「発見」と「発明」の違いは思いの外シンプルであったことにお気づきいただけたかと思います。

ただしそこに特許がからんだ場合だけややこしくなりますが、特許とは無関係に「発見」と「発明」の違いを区別するには、以下の2つのポイントだけおさえておけば大丈夫です。

  1. 【発見】この世にあったが人に知られていなかったものを、初めて見つけること。
  2. 【発明】この世になかったものを、初めてつくりだすこと。



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